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    No.002 医療法人社団明正会 理事長 近藤正明(こんどうまさあき)先生


    プロフィール

    昭和48年 東海大学体育学部卒業
    昭和48年 学校法人安田商工会安田学園中・高等学校奉職(保健体育科教諭)
    昭和56年 同校退職
    同年7月 近藤接骨院開設
    平成2年 医療法人社団明正会法人部勤務(財務、人事担当)
    平成5年 同医療法人社団理事就任
    平成8年 同医療法人社団理事長就任 
    現在に至る
    平成17年4月より 秀明大学、総合経営学部講師就任

    1.開業

    近藤理事長は1973年、大学卒業と同時に保健体育を教える高校教師として母校へ奉職されました。
    高校時代に所属していた柔道部の監督に就任し、当時都内でも最下位レベルの柔道部を
    部員の確保も厳しい状態のなか、わずか二年で都内ベスト5に入るまでの強豪に育てあげました。母校そして柔道部への恩返しをするため、厳しく指導し、当時の理事長は鬼の近藤と言われていたそうです。
    そんななか、チームが力を増すほどにある悩みが付きまといました。それは部員のケガです。故障者が相次ぎ試合の出場さえ危ぶまれるときもありました。ケガをしてもその場で治療が行えればと考え、柔道整復師の資格を取得しました。理事長のそんな思いと愛情で、同部は、1980年には東京都での優勝を獲得するまでにいたりました。
    一つの目標を達成した理事長は、優勝を機に教師を辞め、ケガや痛みに悩む多くの人を救うために接骨院の開業を決意されたそうです。
    接骨院での仕事には限界がありました。いざ始めてみると接骨院ではレントゲンの撮影さえできず、満足のいく治療ができなかったからです。
    そこで、整形外科医と組んでクリニックを開き医療法人を設立しました。現在では、クリニック「外来診療部・在宅診療部」、訪問看護、グループホーム、ディサービス等と医療と介護を結びつけ、地域に大きく貢献する事業に育て上げてきました。

    2.活動

    健全な経営を行うために銀行融資に頼らない資金調達法として、2004年に民間企業の社債に相当する病院債を発行しました。
    米国では医療福祉法人が債券を発行し資金を自力調達するのも珍しくありませんが、日本国内で初のケースだったため、メディアで大きくとりあげられました。
    医療界に新風を巻き起こしたことから、当時は医療・介護業界の風雲児と言われたそうです。
    第五次医療法改正で医療法人による高専賃経営が解禁されましたが、現在では、介護福祉事業を目的とした株式会社ココチケアを設立して医療福祉介護で培ったノウハウを活かし、高齢者専用賃貸住宅事業(高専賃)に乗り出しています。
    適合高専賃は医療法人が運営サポートすることにより医療的ケアが適切に行えることから入居者やご家族の安心感も高まるようです。

    3.ビジョン

    そのために理事長は、二つ仕組みつくりをしています。
    『1つは24時間体制で高度医療を提供する急性期病院とのコラボレーションです。
    病院の近隣に高専賃を設立し入居者の容態が悪化したら病院に入院してもらい、安定したら高専賃に戻ってもらうという仕組みです』
    『2つ目として新規開業を目指す医師と連携し、高専賃の中に診療所を開設してもらうことです。医師にとっては開業費用を極力抑えることができますし、高専賃に入居する方々を診てもらうことになりますので、開業時から一定数の患者さんを確保できるわけです。もちろん、我々も医療を提供する機能を得ることができるメリットがあります』と理事長は話されます。
    また、『高専賃をスムーズに経営していくためのキーワードは安全管理、質向上、チームワークだと考えており、スタッフの教育にも力を注いでいます。理念をしっかりとスタッフに伝えるために年一回「経営方針発表会」を行いグループの全スタッフに加え、お客様や関連企業の方々までお招きして一年間の方針を発表して意思の統一を図るものです。業務上、経営方針発表会に出席できないスタッフには必ず近藤理事長がその事業所まで出向きお話をします。発表会が終わった後には立食パーティで普段は関わることのできないスタッフともコミュニケーションをとることができ意識の向上が図れるのです。
    これにはグループ方針をしっかり根付けるほかに、グループ内での価値観の共有をしてもらうためのねらいがあります』
    『高齢者ケアの基本は'家族介護'です。常に家族がそばにいるのが最も望ましい姿ではないでしょうか。しかし現実をみると家族は仕事などの日常生活で忙しく対応できません。医療、介護機能を持った高専賃なら家族は安心して任せることができ、空いた時間に訪問することができるわけです。高専賃で家族介護を適切に支援する場になればと考えています』と話を続けられました。
    そうしたなかで、近藤理事長は「手当の心」を常に全スタッフに呼びかけています。
    かつて、柔道部の監督時代に培ってこられた強い精神と実行力で、現在こうして医療・介護の現場の中で多くの高齢者とそのご家族の幸せに貢献されているのです。 
    こうした活動に先生はとても意欲的であることがお話をお伺いしてよくわかりました。
    ココチケアの高専賃展開は、週間ダイアモンドや日経ヘルスケア、各種新聞に取材記事が掲載され、また、NHKで高専賃運営の様子が放映されるなど、メディアからとても注目されるようにもなっています。
    なお、ホームドクターズ倶楽部については、高専賃ノウハウを頂戴し、開業医の先生が高専賃を在宅の拠点のひとつとして考え、業務が円滑に進むようアドバイスをいただきます。先生のこれからの益々のご検討をお祈りしています。

     

    取材:平成19年11月10日
    文責:青山 記代子


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